「整形外科の医師に接骨院への通院を勧められたわけではないけど、自分で判断して接骨院に通い始めた…費用は認められる?」という疑問をよくいただきます。答えは「条件次第でYES」です。
医師の指示の重要性
裁判所の基準では、医師の指示または同意がある場合は「施術の必要性・有効性」を強くうかがわせる事情になります。ただし、指示があれば全額OKというわけではなく、他の要件(合理性・期間・金額)も別途検討されます。
医師の指示なしでも認められた判例
判例B(神戸地裁 平成7年9月19日)
医師の指示によるものではなかったが、被害者が施術により相当程度の症状軽減・回復を感じていると認められた。→施術費認容
判例C(頸椎捻挫・両膝捻挫 男性31歳)
医師の指示なしだったが、施術により疼痛が軽快し整形外科通院が減少した(接骨院が代替機能)。→施術費全額認容
東京地判 平成25年8月9日ほか
医師の指示の有無にかかわらず施術費を全額認容した裁判例が複数存在します。
認められなかった判例から学ぶリスク
判例G(東京地裁 平成14年2月22日)
医師は「容認」していたにすぎず指示ではなかったとして、施術の必要性・合理性が認められず全額否認。「容認≠指示」という厳格な判断が示されました。
医師の指示なしでも認められるための条件
- 毎回の施術で症状の変化を詳細に記録する(有効性の証明)
- 受傷部位のみに施術を限定する(合理性の確保)
- 通院頻度を過大にしない(相当性の維持)
- 費用が社会的水準から外れていない(費用の相当性)
これらを満たすことで、医師の指示なしでも施術費が認められる可能性が高まります。
まとめ
- 医師の指示なしでも、施術効果の記録があれば認められた判例が複数ある
- 「容認」と「指示」は法的に異なる。カルテへの明確な記載が重要
- 施術記録・受傷部位の一致・適切な頻度・妥当な費用が認容の鍵
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